クーバーペディ、南オーストラリア州(Coober Pedy, South Australia)

毎年、イースターホリディ期間中に「COOBER PEDY GEM TRADE SHOW」が行われます。
過去数年ライトニングリッジを代表して、ブラックオパールの販売及び唯一日本人バイヤーとして、ここのシェルオパール(Opalised shell, Opalised fossils)を購入又はTrade(物との交換)をしております。シェルオパールは、土付き原石(そのまま横たわっている状態の標本に最適)、土を取り除いた未処理のシェルや研磨済みなどの商品を友人のMiner(鉱夫→差別用語→鉱員)連中から出展者同士と言うこともあり、良い物を最初に見せてもらい、上手に購入しております。

このページでは、この辺りを含めたアウトバックをご紹介したいと思います。日本語で紹介している記事や情報量も少なく、日本で販売してるパッケージツアーは存在しません。また、旅行会社や豪州系政府観光局の方でも恐らく、知らないし、行ったことも無いと思います。シドニーで生まれ育ったオージーですら行ったことがある輩は数少ないです。 まずはCoober Pedy、4月と言えども暑い時の気温は37度、写真のようにハエ多いので、現在東京に暮らすひ弱な動物としては、蠅よけを被らないと生きていけません。 水を求めるようなので口の中に入ってきます。それと目にもしつこく付きまといます。

 

未だに東京はデフレーションなので、豪州のインフレは強烈です。 500mlのミネラルウォーター$3.80(380円)。 写真にあるベレムナイト$12.000.001.200.000円)。 ボルダーのスペシメン$350.003万5千円)現地は弊社の価格よりもかなり高いのが判ります! シドニーに居るオーストラリア人の友人がレディース服の小売をしているのですが、不動産及び人件費が高騰しているので、粗利率を上げないと商売が成り立たないと言ってました。 

*2012年、為替相場は$1.00=約80円、2014年の訪問時は$1.00=約100円。

産出量も減少しており、インフレーションのこの国だ商品調達するには、このようなトレードショーを利用したり、まとめ買いをしないと日本の皆様へ安く供給できません!!

このホームページをご覧の皆様は、くれぐれも”オーストラリアで買う方が安い”と言う錯覚を起こさないように!! 
弊社は、日本の皆様へ安価且つ安定供給できるよう日夜勤めております! 

参考までに、日本でお馴染みの一○堂ラーメン20ドル(2000円)、このラーメン店が入っているビルの駐車場代が1時間15ドル、車で行き2時間駐車すると、ラーメン1杯5000円になると言う計算を冗談で話してます。

また、大手100円均一ショップ(消費税込み108円)のダ○ソー、シドニー店は、その均一価格はなんと2.80ドル(280円!)見事に不動産地価と比例してますね。2013年の豪州一人あたりGDPは約64,900ドルで、日本約38,500ドルの倍近くあります。

1970年代から1980年代に掛けて、日系企業が豪州の不動産を買い漁っていたころを覚えてますか? 今とは随分と違ってきてますね、鹿児島の岩崎グループなどは、かなり初期に開発しに入ったと思いますが、その面積は山手線と内側と匹敵するほどの広さを持つリゾートです。

ところでクーバーペディは、Adelaide(アデレード)から約850キロで、Lightinig Ridge(ライトニングリッジ)よりも1.5倍ほど大きい街です。 スーパーマーケットも2件。 Adelaide(アデレード)からDarwin(ダーウィン)までの3600キロメートルを結ぶStuart Highway(スチュアートハイウェイ)の中でも大きい観光地の一つです。 南オーストラリアはドイツからの移民が多い地域なので、比較的にまじめに仕事に取り組んで連中が多いのが実情です。 ここではドイツ系よりもグリーク系(ギリシャ人)が目立つ地域です。移民1世が60−70代程で、30−40代に2世と言ったところでしょうか。 街にはギリシャ料理店も存在します。そこそこ美味。

Sydney(シドニー)-Lightining Ridge(ライトニングリッジ)間は750キロ。 東京からはシドニーまで約9時間50分のフライト。 そこから国内線でアデレードまで約2時間。 途中、ポートオーガスタに1泊し綺麗な夕焼けと美味しいシーフード。 ここのポートオーガスタはマグロの養殖場があるところとして有名で、日本の漁業関係者が多く買い付けに来るところです。 養殖マグロの大半は日本へ出荷されるようです。


 

誰が名付けたか”オパール街道”シドニーからライトニングリッジ、ホワイトクリフ(White Cliffs)、アンダムーカ(Andamooka)、クーバーペディ(Coober Pedy)と廻るオパール街道も魅力です。ごめんなさい、ボルダーの産地クイーンズランド州は抜けております。 しかし、各地ともに産出量減少に伴い現役マイナー(Miner) は少なく、情報が無いと実物を見ることも中々容易ではありません。全長約7500キロの旅。日本の約22倍の国土を満喫出来ます! 良〜く見たら、下記のポストカードの日本人口は間違ってますね。日本人口は、約1億2千7百6十万人、2012年。オージーは、相変わらず適当です。こんな調子だから色々と大変なのが実情です。 

オーストラリアの人口を見ると恐らく20年ほど前の物だと思います。 在庫管理しないのかなぁ?!

 

話はちょっとそれますが、ご存知豪州はワインの産地としても有名で、弊社でもオリジナルブランドのワインを企画したこともあるくらいのワイン好きな会社です。その名もShining Opal Platinum Label(シャイングオパール、プラチナラベル)

特にシドニーのボス宅は、地階にワインセラーを所有しております。 お邪魔すると極上のワインで歓待して頂きます。Henschke Mount Edelstone(ヘンシュケ マウントイーデルストーン シラーズ)Shiraz 1994、樹齢60年以上の葡萄の木から採ったワイン。 次にPenfold St.Henri Shiraz 1998Penfold BIN 707 1988 キャブ・ソブ。 日本の飲食店で飲むと幾ら掛かるのだろうか?とやぼなことをたまに考えますが、このクラスのワインを扱う飲み屋は日本には存在しないと言うことに気づきました。グラスに口を付けるたびに”感動”が出てきます。 年代モンなので、コルクもボロボロで澱が溜まっておりボトルの70-80割しか飲めません。なので二人で3本!

 

 

オーストラリアで一番大きい湖はどこかご存知でしょうか?                                                                                         それはLake Eyre (9500 square kilometres)エア湖、レイクエア、(レイクイアと聞こえます)Salt Lake塩湖です。 大きさは青森県9,607.05km2、全国第8位よりも少し小さい程度です!? 空撮が無くて分かりづらくて済みません、ここ数年及び前週の降水で水量が多く、塩の結晶などは見れませんでした。その結果、小生へ悲劇が起こります。下記参照。

下の写真は、何千キロも離れたところからSpring(泉)が湧き出てます。遙か遠いクイーンズランド州から100万年-150万年掛けて地上へ出てきてるようです。北京原人のカケラも存在しない前に降った雨が、、、それに比べて柿田川の水は富士山から約50年と聞いたことがります。

レイクエア(Lake Eyre)に近い街のマーレイ(Marree)人口85人の街で、唯一のパブ(PUB)で食べた400グラムのステーキはとても美味で、数分でペロリでした。しかし、価格37ドル、やはり高いなぁ。田舎だから安いという論理は通用しない国です。そして、ディーゼル油が1リットル=200円。West End Beer(ウエストエンドビール)1杯(400ml程度)700円。豪州は各州で俺たちのビールが決まってます。ここ南オーストラリア州はこのビール、もっと西にはパースもあるのですが、、、恐らく、ここが最奥地だったのでしょうね、当時は。

このPUB(パブ)で飲んでるとき隣にシドニーから車でドライブ中の70歳代のご夫婦が、「どっから来たの?」と声を掛けられました(英語)、東京からで日本人です」と返答(英語)、その後はお互いに交通状況の情報交換(1週間前に雨が降ったので道路状況を把握しないと大変な事になるので*1)などした後に突然、旦那さんが「私は1978年~1981年まで大阪領事館に勤めてました」 とても楽しい時間でした(日本語)。流ちょうな日本語は30年ぶりとは思えない程の発音と正しい文法でした。「実は私もクイーンズランド州の役人をしておりました」(英語)。このような人口85人の小いさな街で元大阪領事館勤務者とお目にかかれるとはビックリでした。「貴方の英語はとても上手です」と日本語で言われた時には、「貴方のお世辞も上手ですね」と日本語で言おうとしましたが止めておきました。*PUBの語源はPUBLICと聞きましたが、その文字のママに情報交換の場所ですね。

 

*1、この辺は保護されてない道路(unshield road)や未整備の道路が多いので、舗装道路ではなく、粘土質の土の上を走ることが多く、一度降水があると瞬く間に泥となります。その泥が車高よりも高くなったときに悲劇は起こります。この時は、水8リットル、食料3日分と3人居たので、少し安心でしたが、泥よけ、石拾い、枯れ木拾いで約2時間掛かりようやく脱出。 と言うことは2時間誰も通らず、交通量無しと言うことでした。最寄りの街まで約50キロ、携帯電話通じ無い、星空満点での車中泊が頭をよぎりました。下の写真は月明かりだけで撮影、露出時間もわずか。いかに周囲に光りが無いかが分かりますね。

クーバーペディ写真集 クーバーペディスライドショー

英語でキャプションを付けておりますので、なんの写真かわかると思いますのでご覧ください。*無断転載はご遠慮ください。

しかし、改めてオーストラリアは広いし、様々な観光資源があり奥が深いことが判りました。 まずはThe Breakaways広大な範囲で、元海底が広がります。 そして風化と共に現れる奇岩。 メルギブソン主演のマッドマックスのサンダードームに出てきた岩がありました。 景色はまるで火星です。 クイーンズランド州政府観光局に勤務したり、シドニーでも随分と長く生活しており、その辺に住んでいる日本人よりは観光系の商材は詳しいと思っておりましたが、恥ずかしい反面に懐の広さを感じました。
この辺りは世界遺産級の名所だと思います。 このBasinはGreat Artesian Basinと言うクイーンズランド州まで続く広大な盆地で、恐らく日本の4-5倍はあると思います。Eromanga湖(エロマンガ、意味深?)と言う古代の海でした。エロマンガは優秀な化石やオパールの宝庫です。

最後にクーバーペディのオパールフィールド地図です。全盛期の5%程度の産出量のようで、その分価格も高騰しているようです。 日本人バイヤーは小生一人、中国人は約20人、好景気の中国市場に商品が流れるのは資本主義経済としては当たり前のこと。 いやぁ仕入れは大変です!!特に良品の物は。 

クーバーペディで採掘している、Miner(マイナー)から初めてシェルオパールの原石を分けてもらいました。 これこそ標本と言ったところですが、研磨すると楽しそうです。