ライトニングリッジ、ウォルゲットディストリクト

*テキスト by Lightning Ridge tourism association
この冊子を和訳しましたのでお読みください

<<OPAL>>
『オーストラリアの至宝オパール』
オーストラリアには自然が作り上げた至宝「オパール」があり、その色彩は、諸外国も羨望の目を向ける豊かな宝石で、希少性が高く、価値のあるブラックオパールの大半はライトニング・リッヂで採掘されています

世界的にみてもオパールは、色石市場の中で、徐々にマーケットを広げています
他の作物や資源の価格が下落しているときでも、オパールの価格は順調に上がっています


<<What's so unique about OPAL?>>
『オパールの何がそんなに珍しいの?』
オパールには澄んだ濃いブルーや様々な色合いのグリーンから輝かしいオレンジ、レッド、パープルなど、全ての色を持つ石です(濃紺、青、緑、黄、赤、オレンジ、紫など七色全ての色が存在します)

オパールにはブルーを基調とし、細かい模様が入っているものや、濃い色目に鮮やかな色が入っているものなど、色と模様の出方が無数にあります

どの角度から見ても素晴らしい色合いと輝きを放っているオパールもあれば、一見、色彩の変化がなくても、動かしてみると見事な輝きを放つものもあります

オパールは持つ角度によって色と模様の出方が変わります。他の色石にはない特徴です


<<Opal mininig at Lightning Ridge>>
『ライトニング・リッヂでのオパール採掘』

オパールは地下25メートルのところでジャックハンマーやディガー、ボガー、ブロワーなどの機械を使って採掘します
他のオパール鉱山に比べると、「露天掘り」と言われる掘削工法を用いることはあまりありません

一区画の大きさは50平方メートルで、一人2区画まで権利を所有できます
採掘者は登録前に安全に関する講義を受けなければなりません。その際には、鉱区の管理方法なども教えてもらえます

掘る作業について
<<竪堀>>直径1メートルのドリルを使ってオパールがありそうな深さ(25メートルほど)まで縦に穴を掘ります
<<横堀>>オパールがないか探りながら横に坑道を掘っていきます
掘り出したオパール・ダート(オパールを含む土砂)はホイスト(巻き上げ機)やブロワー(吸引機)を使い地上にあるトラックの荷台に積みます

今度はこのオパールの土砂をコンクリートミキサー車を改造して作った

アジエーター(攪拌機)の中に入れて数時間、洗浄します。洗浄が終り、そこに残った鉱石の中からオパールらしきもやキラリと光るものがないか探します

ライトニング・リッヂでのオパール採掘は個人で掘っているか、少人数で共同作業をしている人がほとんどです

オパールの採掘は挫折感を味わったり、むくわれない努力に終ることもあります、オパールはそう簡単に見つかりません、逆を返せば、買うのはとても高いということですでも時には大物に出会うこともあります

そして、努力をする人にチャンスは与えられています
オパールを堀り当てるという夢に引き寄せられ世界中からライトニング・リッヂへ来る人々が後を絶ちません

 

The laungage of opal
[Some terms used around the opal fields]
『オパール用語解説』
(使われなくなった言葉もあります)

☆ブラックオパールとは
 最も高価で希少価値が高いオパール
 ブラックオパールは地色が暗色をしていて、光を吸収するために色彩の輝きが引き立ちます
 ブラックという言葉はこの地色からきていて、石の表面の色を差しているわけではありません
 色の種類は前述の通り七色全てあります

☆クリスタルとは
 透明なオパールをクリスタルと呼びます、このクリスタルも大変キレイなオパールで、ダブレットや象眼細工に用いたりもします、ライトニング・リッヂと言えばブラックオパールですが、非常に美しいクリスタルオパールも産出されます

☆ボルダーオパールとは
 産地はクイーンズランド州で、鉄鉱石や焦げ茶色の砂岩を母岩に持つオパールのことです

☆ポッチとは
 ブラックオパールの色の出ていない部分を言います、通常は黒っぽい色か白、又は琥珀色をしています

☆フォッシル(化石)とは
 オーストラリアで産出されるオパールの大部分が1億1000万~1億2000万年前の白亜紀前期に形成された粘土からできたものです
 そのため、オパール化した骨や歯、貝、松ぼっくりなどもライトニング・リッヂから出土しています
 採掘者たちの間では変わった形をしたオパールを「フォッシル」と呼ぶこともありますが、オパール化した動物の骨だとは限りません

☆ノビーとは
 こぶしくらいの塊をしたブラックオパールの原石、ライトニング・リッヂでしか産出されません

☆シームとは
 地層状になっているブラックオパールの原石、ブラックオパールの原石はノビー又はシームの状態で発見されます

☆オパール・ダートとは
 オパールを含む土砂のこと

☆ドリルとは
 近年では、オパールを探し当てる確立を高くするために、多くの採掘者が大きなドリルを買うか借りています
 このドリルで直径約22cmの穴を開け、取り出した土や岩の中にオパールがあることを示すものがないか試掘をします

☆ディガーとは
 カギつめの付いた油圧式の機械。地下でオパールを掘るために使います
 自分で操縦しながら掘っていきます

☆ボガーとは
 先端にシャベルが付いている小さな機械。採掘したオパールの土砂をボガーでシャフト(たて坑)まで運びす
 オパールの土砂はシャフトから地上に運ばれ、トラックに乗せていきます

☆ウインドラスとは
 オパールの土砂を採掘現場から地上へ引っ張り上げる手動巻き上げ機のこと
 現在は、ブロワー(吸引機)やオートマチック・ホイスト(自動巻き上げ機)が主流となっています

☆オートマチック・ホイストとは
 地下からオパールの土砂が入っているバケツをシャフトから地上へ引き上げ、
 地上に出たバケツはレールの端までくると、ひっくり返ってトラックの荷台に落ちる仕組みになっています
 ライトニング・リッヂで考案された機械です

☆ブロワーとは
 巨大な掃除機のような風圧で吸い上げる吸引機
 地下で掘られたオパールの土砂をパイプで吸い込みシャフトから地上に吸い上げ、待機しているトラックに積み込みます、オートマチック・ホイストより、かなり後の近年に考案された機械です

☆プロップとは
 地下の採掘場で天井を支えるために使っていた木の棒
 ライトニング・リッヂに生息している糸杉の木が好んで使われています

☆アジとは
 アジエターを短縮した呼び方
 コンクリートミキサー車を改良して作った、オパールの土砂を攪拌しながら洗浄する機械

☆ラターとは
 オパール鉱山での嫌われ者
 採掘場やアジエーター、尾鉱などからオパールを盗む泥棒のこと

☆ラフ(ROUGH)とは
 カットされる前のオパール

☆ラブ(RUB)とは
 カットする機械を使って、不純物を取り除き、仕上げ前の荒削りされている状態のオパール
 
☆オパール・カッターとは
 オパールをカットする熟練の職人
 ラフやラブの状態から形を整え、磨きをかけ宝石にします

☆オパール・カービングとは
 特殊な方法でカットされたオパール
 オパールの色が出ている部分を残しながら削っていくので、二つとない形に仕上がり、表面はデコボコしています

☆ダブレットとは
 オパールの裏に暗色の地(ブラックオパールのポッチを使っている場合が多い)を張り合わせ2層構造になっているオパール、見た目はブラックオパールとよく似ています

☆トリプレットとは
 ダブレットと似ていますが、違うのは使用されているオパールが薄く、表面に水晶が乗った3層構造になっています

☆カラットとは
 オパールなど、宝石の質量を表す単位
 1カラットは200ミリグラム

☆ランナーとは
 オパールの所有者に代わって売買する人、委託販売が一般的です

☆バイヤーとは
 オパールを採掘者やランナー、他のバイヤーから買う人

以上 ライトニングリッジ、ブラックオパールについて参考にしてください