Opalised Wood or Shell オパール化した木や貝 

 <世界的にも珍しい宝石質のオパールへと変化した化石たち>

オパール化するとは、太古の時代の動植物がオパール(二酸化珪素、Silica)へと置換したことを指すし、英語でOpalised fossilと呼ばれ、オパールへ置換する現象はオーストラリア大陸でも一定の条件を満たした特定のオパールフィールドだけに産出します。

 

鉱物が置換することを『仮晶又は、仮像(かぞう)英語:pseudomorph、二次 鉱物』と貝殻の充填(じゅうてん)仮像(空晶をみたしたもの)などともいうそう です。 

<前期白亜紀>このオーストラリアのオパールフィールドの時代は、前期白亜紀 Early Cretaceous (約1億4500万年前から約1億50万年前)で、当時の汽水域では木の他にもしじみ貝系の小ぶりの貝殻や松ぼっくり、恐竜の骨がオパール化したのもこの辺で発見されております。

一方、南オーストラリア州、クーバーペディは海水域だったので、べレムナイトや二枚貝でも少し大ぶりなあさり貝系、ホタテ貝系やムール貝系が多く見られ海に生息していた首長竜プレシオサウルスの骨や歯も産出されます。

これらの動植物がオパールへと置換するには、途方もない長い年月をかけ地層からかかる圧力によりある一定の温度が上がることで、貝殻や骨のカルシウムが珪酸と入れ替わる化学変化が生じるようです。

木の場合は、木の細胞組織の中に珪酸が入り込み樹木が原型を変えずにオパール(二酸化珪素、Silica)という物質に変化することで、固くなり、化石化したものになります。当時ユーカリなどは存在してなく、シダ類と針葉樹が主だったそうで、松ぼっくりが存在するのも納得します。

また、ヤビーボタン(ザリガニ、Yabbie Botton)と呼ばれている胃石(オクリーカ ンキリ、ラテン語)が オパールへと置換したものも採取されてます。 胃石とは、脱皮する際に必要な養分を保存する機能で主 にカルシウム(結石)です。運が良ければ 番(つがい)で発見できます。 

 

the Great Artesian Basin 大鑽井盆地(琵琶湖の2300倍の貯水量)

 海水域、クーバーペディ周辺             汽水域、ライトニングリッジ周辺

 

<長年平穏な大陸>これらのオパールが形成される条件としては、火山活動、地殻変動や巨大津波など置換を阻害する大きな環境変化がない状態が必要です。ゴンドワナ大陸とは、約 5 億 5,000万年前に南半球にあった巨大な大陸で、現在の南アメリカ、アフリカ、インド、南極、オーストラリアの各大陸とマダガスカル島などが集合していました。約1億年前ごろから大規模 な火山活動の影響で分離が始まり現在に至ります。 

オーストラリア大陸は、ゴンドワナ大陸から分離後に安定し堆積する条件が揃ってたということなのでしょう。

 <クーバーペディで採取されもの>

大きな二枚貝(Bivalve)あさり貝系

とても珍しいトリゴニア(Torigonia)

人気の巻き貝(Snail)

べレムナイト(Belemnite)

<水に浸けて見せる理由>
未研磨のオパールの原石(Rough)の取引の場合は、磨いた状態を確認するために水に浸します。
表面の凸凹に水が入り込むと磨いた状態と同様の評価ができます。(宝石質の輝きが強いか、色具合はどんな感じか、遊色効果はいかほどか?)
輝きが見えないような余分な土砂が付着した状態だと評価ができません。

 


<保管方法>
観賞する時だけ水に浸して変化を楽しむのも良いし、瓶なのどの容器に水道水と一緒に入れて眺めても構いません。
オパールに置換しているので、それなりに丈夫です、当たり前ですが、強く叩いたり、固い地面に落としたりすると破損することはあります。


<楽しみ方>
強い太陽光や蛍光灯に当てるとより輝きや遊色効果を楽しめますし、屋内の蛍光灯でも十分に楽します。
また、ブラックライトにも反応します。 *コモンオパールなど輝きを楽しめない商品もございます。
更に1億年前の恐竜が闊歩していた時代と共に生きたて動植物達が様々な偶然の重なりで、21世紀の現在、わたし達の手の中でゆらめき輝く!!と思うと、、、
人生の単位で考えると理解できにくいですよね

 

時代:前期白亜紀 Early Cretaceous (約1億4500万年前から約1億50万年前)

「オパール化した木」主な産地: Lightning Ridge area, N.S.W. or Koroit, Queensland, Australia
ライトニングリッジ地区、N.S.W.州やコロイト、クイーンズランド州、オーストラリア

「他にクーバーペディで採取される希少な化石系オパール」


<仮晶、仮像、置換><Opalied fossil>
珪化木は、地中に埋まった木の細胞組織の中にケイ酸が入り込み、原型を変えることなく膨大な年月を掛けながら変化します。
木の細胞組織の中に珪酸が入り込み樹木が原型を変えずにオパール(二酸化珪素、Silica)という物質に変化することで、固くなり、化石化したものになります。
貝は貝殻のカルシウムが同じく地中でオパールへと置換したもの。
*仮晶、仮像とは鉱物が温度・圧力・化学的状態の変化により、その外形を保ったまま置換し別の鉱物になったもの。